意思表示について(その1)

query_builder 2022/05/08
土地
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意思表示とはどんなものなのか?ということを土地の売買契約を例えにして考えてみます。Aさんは、お金が必要になったので、自分の土地を売ることにしました。そこでAさんは、Bさんに「この土地を買っていただけませんか」と話を持ちかけたところ、Bさんは「いいですよ。買いましょう」と答えました。この場合、Aさんの「この土地を買っていただけませんか」という誘いかけを申込と言い、これに対するBさんの「いいですよ。買いましょう」という返事を

承諾といいます。そして、この申込みと承諾のように、法律上の効果が生じるような考えを相手方に伝える行為を意思表示といいます。契約は、原則として,申込みと承諾の意思表示の合致によって成立します。

私たちが毎日の生活の中で、買い物に行きこれを下さいという申込みをして物を受け取り、承諾しお金を渡し、売買契約が成立していることを考えて頂けたら分かり易いかと思います。


次に詐欺について考えてみましょう。最近は、オレオレ詐欺等様々な詐欺事件が、頻発しております。ご存じの通り詐欺とは、人をだますことです。例えば

Aさん所有の土地を安く手に入れたいと考えたBが、Aさんに対して「あなたの土地のすぐ近くに、ごみの焼却場が建設される予定です。建設されると土地の値段が暴落しますよ」などとうそをつきました。これに騙されAさんが、あわててその土地をBに「市価の半値で売る」という意思表示をしたような場合です。 

詐欺による意思表示の効果はどようになるのか?詐欺によって意思表示したものは、これを取り消すことができます。詐欺による意思表示がそのまま有効では、本人がかわいそうです。この者を保護してやる必要があります。そこで

、詐欺による意思表示を取り消して、契約を解消することを認めています。

又詐欺によって先程のように、A・B間で売買が行われた後、Bがその土地をさらにCに売却しました。このような場合、Aは、意思表示を取り消したうえで、Cに対し「その土地は自分のものだから返せ」と言えるでしょうか?

詐欺を行ったのは、Bですから、詐欺について第三者Cに責任はありません。

A・B間の契約が詐欺によることを知らなかった(善意)場合は、Cを保護してあげるべきです。他方、Aは詐欺の被害者ですが、もっと注意深ければ詐欺に

合わずに済んだはずです。Aには多少落ち度があります。そこで、AとCのバランスを考えて、Cを勝たせることにしました。これに対し、Cが詐欺の事実を知っていた(悪意)場合は、Cを保護する必要はありません。この場合はAの勝ちとします。、BからAが、Bからだまされて、Bに対してではなく,別人のCに

売却する意思表示をした場合(第三者による詐欺)、Aは、Cに対する意思表示を取り消すことができるでしょうか?相手方が善意の場合は取り消せないが、

悪意の場合は、取り消すことができます。Cが善意悪意かで異なります。

取引きは人と人との意思表示によって成り立ちますので十分注意をして、迷ったら信頼できる業者に相談することをお勧めします。


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