代理(その5)土地の売買も代理人が出来ます。

query_builder 2022/09/24
空き家土地
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今日がシルバーウイークの最終日になりますが、やっと青空が戻ってきました。代理の最終回を始めたいと思います。

表見代理とは、無権代理であっても、表面上、正当な代理権があるように見える場合に、有効な代理行為として扱う制度をいいます。これは相手側を保護するための制度ですので、表見代理が成立するには、保護に値するだけの相手方の事情が必要です。具体的には、無権代理であることについて、相手方が善意無過失でなければなりません。また表見代理が成立すると、本人に不利益が生じます。それゆえ、相手方の善意無過失のほか、本人側にも一定の責任があることが必要です。

本人側の落ち度としては次の3種類があります。

➀本人が実際に代理権を与えていないのに、与えた旨の表示をした場合

 (代理権の授受表示)

②本人から与えられた代理権の範囲を超えて、代理人が行為をした場合

 (権限外の行為)

③本人が以前代理権を与えていたがそれが消滅した後に代理行為をした場合

 (代理権消滅後)

   → 相手方が善意無過失であれば、有効な代理行為となる。

 ➀の例として、本当は代理権を与えていないのに、本人が委任状を発行しているような場合があります。②は、賃貸の代理権を与えられていた代理人が、売買まで行ってしまった場合、③は、代理権を与えて仕事を任せていた従業員を解雇したのに、その後その従業員が代理行為をしてしまった場合です。なお、表見代理が成立する場合でも、もともと無権代理です。したがって、相手方は、あえて表見代理の成立を主張せず、無権代理人の責任(契約の履行又は損害賠償)を追求することもできます。


復代理とは、代理人が自分の権限の範囲内の行為を行わせるため、さらに代理人を選任することを言います。復代理人を選任するのは代理人ですが、法律的にはあくまで本人の代理人であって、代理人の代理人ではありません。したがって復代理人の行った行為の効果は、直接本人に帰属します。

代理人と復代理人の関係

➀復代理人を選任しても、代理人は代理権を失わない。

②復代理人の権限は、代理人の代理権を越えることは出来ない。

③代理人の代理権が消滅すると、復代理人の代理権も消滅する。

復代理人を選任できる場合と代理人の責任

代理人は、自由に復代理人を選任してもよいのでしょうか?又復代理人のミスなどで本人に損害が生じた場合、そのことについて代理人は責任を取らなくてもよいのでしょうか?

任意代理人は、本人から信頼されて代理人に選ばれた者なので、復代理を選任できる場合が限定されています。そして、復代理人を選任できる場合の任意代理と法定代理の違いに応じて、復代理人の行為に対する責任が定められています。任意代理は復代理人を自由に専任できない分責任が軽く、法定代理は自由に復代理人を選任できる代わりに、復代理人の過失がある行為によって本人に損害が生じた場合、代理人は、原則として全責任を負わなければなりません。

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株式会社フィールド

千葉県野田市中里561

TEL:04-7127-1878


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